在来種タンポポの分類 |
モウコタンポポ節 |
松江市大草町出雲国庁遺跡 2000年4月8日撮影 |
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ミヤマタンポポ節 |
最近の研究による分類 |
在来2倍体種の系統図 |
東アジアにおけるタンポポ属(Taraxacam)の倍数性種分化の分子系統学的解析
新潟大学・教育学部・教授 森田 龍義
を参考に作図
葉緑体DNA型による分類(森田:1999他) |
日本産タンポポのグループ
2倍体
カンサイタンポポ T. japonicum
カントウタンポポ T. platycarpum
シナノタンポポ T. platycarpum var.hondoense
すべての低地性日本産2倍体を含む
★別の論文(芝池2002)では、オキタンポポは他の低地性2倍体と少し異なる葉緑体DNAを持つと記載されています。
倍数体
エゾタンポポ T. venustum H.Koidz.
クシバタンポポ T. pectinatum
ケンサキタンポポ T. ceratolepis
ヤマザトタンポポ T. arakii
クザカイタンポポ
シコタンタンポポ
ミヤマタンポポ
オオヒラタンポポ
タカサゴタンポポのグループ
更にこのグループは中国台湾系と朝鮮半島系にわけられます。
中国・台湾系
2倍体
タカサゴタンポポ(台湾) T.formosanum
倍数体
モウコタンポポ(中国北東部、朝鮮半島、対馬、島原半島)T.mongolicum
シロバナタンポポ T.albidum
ツクシシロタンポポ(ケイリンシロタンポポ) T.coreanum
ウスギタンポポ(ナンブシロタンポポとオクウスギタンポポは同種) T.shinanense
キビシロタンポポ T.hideoi
朝鮮半島系 2倍体
イワタンポポ(済州島) T.hallaisanensis
倍数体
コウライタンポポ(朝鮮半島)T.ohwanum
同じ論文ではアイソザイムの遺伝子型を比較した結果から、5倍体のウスギタンポポは4倍体のキビシロタンポポ(種子親)と2倍体のシナノタンポポ(花粉親)の交配によって生じた雑種としています。
薄黄色タンポポの分類 (芹沢俊介:2006) |
日本に分布する淡黄色花タンポポは形態学的に相互に区別できず、今まで区別の根拠とされている葉の形、総苞外片の形、痩果の色は個体変異であるとして、以下をキビシロタンポポの同名異種としてまとめています。
すべて和名 キビシロタンポポ、学名 Taraxacum denudatum とする。
イガウスギタンポポ T.albidum var. igaense
オクウスギタンポポ T.denudatum
ナンブシロタンポポ T.nanbuense
以下の2種は黄色変種として T.denudatum var.arakiiとする
ヤマザトタンポポ T.arakii
ケンサキタンポポ T.celatolepis
クシバタンポポ(T.pectinatum)はエゾタンポポ(T.venstum)の近縁種と考えられるが、今後の検討課題である、としています。